ニュージーランドドルはその名称が長いため、「キウイ」とも呼ばれます。正確には「キーウィ」らしいですが、「キウイ」として使っている人が多い印象です。私は、ニュージーランドドル・ドル(NZD/USD)のことを、キウイドルと略して使っています。「キウイドル」という呼び名は意外と多くの人が使っており、メジャーな呼び名となっています。
ニュージーランドや隣国のオーストラリアは、国旗からも分かるようにイギリス連邦の加盟国です。
オーストラリアとニュージーランドは地理的に近く、地政学的な影響を受けやすい関係にあります。オーストラリアはニュージーランドにとって最大の貿易相手国であるため、オーストラリア経済が堅調に推移すればニュージーランド経済もそれに連動し、逆にオーストラリア経済が低迷する局面ではニュージーランド経済も大きな打撃を受けます。
ニュージーランドドルの大きな特徴として、金利が高く推移する傾向があります。そのため、2国間の金利差を利用した「キャリートレード」の温床になることもしばしば。
特に日本円(JPY)は、平成のバブル崩壊後、長い期間に渡ってゼロ金利政策を続けており、ニュージーランドドルの高い金利と日本円の超低金利を利用した「円キャリートレード」が、一時期流行になりました。(2008年頃まで)
隣国のオーストラリアドルも高金利に推移しやすい通貨ですが、オーストラリアドルよりもさらに高金利に推移しやすい特徴があります。そのため、先進国かつ比較的安全に高いスワップポイント運用を行いたい投資家の間では、ニュージーランドドルの方が人気がありました。(過去形)
現在ニュージーランドドルの金利は低く設定されていますが、再び高金利通貨として注目される期待感は潜在的に持っています。(安い時に仕込んでおいても良い)
オーストラリアはニュージーランド最大の貿易相手国で、両国間には強い経済的な結びつきがあります。オーストラリア経済が好況であれば、それに引き寄せられる形でニュージーランド経済も上向きます。両国の相関性については、為替チャートにも反映されています。
対ドルチャートですが、高い相関性を確認することができます。
ニュージーランドもまたオーストラリアと同様に、国内経済はコモディティ(一次産品)に依存しています。自然豊かな国土を利用した酪農や放牧が盛んで、特に乳製品や食肉の輸出が多くを占めています。世界的なコモディティ価格の上昇に伴い、ニュージーランド経済も上昇する正の相関性がみられます。
金利が高く推移しやすいニュージーランドドルは、オーストラリアと同様、超長期目線でのロング放置が基本となります。ロング放置といっても、高値で拾っては全く意味がないので、底値付近で拾えたらラッキー程度に軽く構えていれば良いと思います。(つまり運次第)
外貨投資や投資信託でやたらと高金利通貨のトルコリラや南アフリカランド、ニュージーランドドルを勧める証券業者が居ますが、甘い言葉には騙されないように。
投資を始めたタイミング、業者が勧めたタイミングが買い時ではありません。絶好の買い時なんてものは、数年~十数年に1度しか来ません。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |