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地政学的な相関性が見受けられる通貨ペア

北米圏に属するカナダや中南米のメキシコはアメリカの景気動向に連動する傾向があります。欧州圏では、ユーロやポンドをはじめスイスや南欧のトルコなどが互いに経済的影響を受けやすい関係にあります。
  • 地政学的な相関性
  • 米ドル(USD)とカナダドル(CAD)
  • ユーロ(EUR)とスイスフラン(CHF)
  • オーストラリアドル(AUD)とニュージーランドドル(NZD)
  • 通貨相関を比較できるFX会社
最終更新日 2023/05/13

地政学的な相関性

地政学的な相関性とは、その通貨ペアが互いに地理的に近い経済圏に属しているために相互に影響を及ぼし合ったり、政治的・経済的な繋がりが深いために相関性が生まれるというものです。

経済圏

北米圏に属するカナダや中南米のメキシコはアメリカ経済との関連性が強く、アメリカの景気動向に連動する傾向があります。欧州圏では、ユーロやポンドをはじめスイスや南欧のトルコなどが互いに経済的影響を受けやすい関係にあります。オーストラリアはオセアニア圏に属しますが、中国や日本など東アジア圏の経済情勢との関連性が強い国です。

米ドル(USD)とカナダドル(CAD)

米国
カナダ

米国とカナダは互いに多くの国境を接する北米圏の国です。カナダは米国との貿易関係が緊密であり、1994年には米国・カナダ・メキシコの3ヵ国間で関税を撤廃する北米自由貿易協定(NAFTA)が結ばれ、さらなる経済的な相互依存性が高まりました。カナダは米国の経済状態に非常に敏感であり、米国経済が低迷するとカナダの輸出貿易に大きな影響を受け国内経済も停滞します。逆に米国経済が堅調に推移すると、その恩恵を受けてカナダ経済も活性化します。

ドル円(USD/JPY)とカナダ円(CAD/JPY)

ドル円(USD/JPY) カナダ円(CAD/JPY)

地政学的には米国とカナダは密接な関係がありますが、対円レートで比較てみるとそこまで正の相関があるようには感じませんね。サブプライムローン問題(2007年)~リーマンショック(2008年)以前は負の相関関係にあるようにすら思えます。ここ10年で大分カナダドル高が是正されていますね。

ドルカナダ(USD/CAD)

ドルカナダ(USD/CAD) 週足

ドルカナダ(USD/CAD)については、サブプライムローン問題で米国の住宅価格が下落に転じ始めた2007年に通貨パリティ(1.0000)を達成しています。リーマンショクが起こった2008年には米ドル高・カナダドル安に一服していますが、アメリカFRBの量的緩和策(QE)によって2010年に再び通貨パリティを達成しています。長期的な視点では、米ドルの方がカナダドルよりも通貨価値が高い局面が多いです。

ユーロ(EUR)とスイスフラン(CHF)

ユーロ
スイス

同じ欧州圏にあるユーロとスイス。スイスフランといえば中央銀行の為替介入(水銀砲)が有名ですね。経済規模こそ小さいスイスですが、1人当たりのGDPは世界トップクラスの豊かさを誇ります。欧州経済に依存するスイスは慢性的に自国通貨高に悩まされており、要人発言や市場流通量の調整など様々な手段で自国通貨安に誘導させようとする意図が見受けられます。特にユーロとの為替レート(EUR/CHF)には監視の目を光らせています。

ユーロドル(EUR/USD)とドルスイ(USD/CHF)

ユーロドル(EUR/USD) ドルスイ(USD/CHF)

時間軸の比較的短い4時間足ですが、高い正の相関が見受けられます。ドルスイスに関しては私は普段監視してはいませんが、ユーロドルを取引する上での判断材料に利用している為替プレイヤーも居ます。

ユーロスイス(EUR/CHF)

ユーロスイス(EUR/CHF) 週足

ユーロに対して慢性的なフラン高が十数年間続いています。2011年にはスイス銀行がユーロとのレートを1.20000固定にすると発言したため、数年間に渡って不自然なレート均衡が続きましたが、2015年に突如この固定レートを撤回すると発言し、ユーロスイスの大暴落が発生しました。たった一日で1500pipsの大暴落が起こり、通貨パリティも達成しています。

オーストラリアドル(AUD)とニュージーランドドル(NZD)

オーストラリア
ニュージーランド

オセアニア圏に属するオーストラリアとニュージーランド。自国経済は共に一次産品(コモディティ)の生産輸出が多いという特徴があります。オーストラリアの場合には金や石油といった地下資源のほか、農業や牛肉生産が盛んです。ニュージーランドは自然豊かな環境を活かした酪農や放牧が盛んで、特に乳製品や食肉の輸出が多くを占めています。そのため、通貨はコモディティ価格に連動しやすいという特性があります。

オジドル(AUD/USD)とキウイドル(NZD/USD)

オジドル(AUD/USD) キウイドル(NZD/USD)

オジドルとキウイドルには高い正の相関が見受けられます。これはオーストラリアがニュージランドの最大の貿易相手国であることや、地理的な近さが関係しています。オーストラリア経済が堅調であれば、それに連動するかのようにニュージーランド経済も堅調に推移するという特徴があります。

オジキウイ(AUD/NZD)

オジキウイ(EUR/CHF) 週足

ニュージーランドドルよりも相対的にオーストラリアドルの方が通貨価値が高い状態が続いています。2015年には通貨パリティに接近しましたが、通貨パリティ直前でトレンド転換しています。今後、ヘッジファンドの仕掛けなどにより通貨パリティを狙いに来る可能性も十分にあります。

通貨相関を比較できるFX会社

DMM.com証券 比較チャート

DMM.com証券には、通貨相関を比較できるツールが用意されています。他のFX会社にはあまり用意されていない機能なので重宝します。

通貨ペアごとの特徴
通貨や国について
通貨・通貨ペアに関する基礎知識
通貨相関について
サムネ画像 地政学的な相関性が見受けられる通貨ペア
手法と通貨ペア
管理人
FX歴 15年(2008年~)
年利 8~15%(破産確率を考慮)
投資スタイル
デイトレードが中心(原則持ち越しなし)
大切にしていること
  • 長く勝ち続けること。
  • 無理をしないこと。
  • 欲が出たときこそ危ない。
  • 元手あっての世界。
私が使っているFX会社
  • 業界大手
  • スキャル、デイトレ、スイングどれも対応できる口座
  • 50枚以上のデカい玉をデイトレでぶちかます用
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • くりっく365口座も同時開設でき、スワポ長期投資にも向く
  • 穴が見当たらない総合力の高いFX会社
使用感など
  • スキャル、デイトレ用
  • ここのチャートを観ることが多い(表示がパカパカ早い
  • 食品配送してくれる(自営の食品工場あり)
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い(最近やや不安定)
  • マイナススワポは不利なので注意(プラススワポは優遇)
使用感など
  • 業界大手
  • たまに使う(最近また触り始めてる)
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • スワップポイントが高水準(くりっく365と比較して遜色ない)
  • お金を出すところにはドンと出す印象(経営が上手い
使用感など