はじめにスイスの国としての特徴を簡単に紹介。
スイスの経済規模はそこまで大きくはないものの、1人当たりのGDPに換算すると世界でもトップクラスの豊かな国といえます。スイス経済を牽引しているのは、時計に代表されるような高い技術力を誇る精密機械工業や製造業、専門性の高い銀行業、観光業などです。
スイスはアルプス山脈に代表されような急峻な土地が多く、平地や肥沃な土地に乏しい。そのためスイスでは、広い土地を必要とせず冬場にも作業可能な時計製作などの工房が多く立地した歴史があります。また、アルプス山脈が育む綺麗な流水を「洗浄水」として利用できたため、精密機器製造が発展したといわれています。
スイスはヨーロッパ圏における永世中立国としても有名です。国内に精強な傭兵・強固な軍事力を有し、武装中立という形で軍事的中立を保っている国家です。スイスの中立性は国民皆兵の徴兵制に支えられており、ヨーロッパ全土を巻き込んだ第一次世界大戦、第二次世界大戦においても、武装中立を実現させています。
「憲法9条があるから大丈夫!」的なノリではなく、民間レベルで徹底抗戦する気構えにより軍事的中立が保たれています。
スイスフランは「金よりも堅い」と呼ばれるほど安定した通貨として知られています。リスクオフ(有事)の局面においては、スイスフランや日本円、金(ゴールド)などに資金が集中する特徴があります。スイスフランは退避通貨として非常に人気があります。
リスクオフ時に好まれる通貨や商品 | |
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通貨 | 日本円、スイスフラン、米ドル(基軸通貨の観点から) |
商品 | 金、プラチナ、原油などの鉱物資源 |
スイス銀行は伝統的に、投資家機密保護の金融制度に基づいた「顧客情報の守秘義務」に長けている特徴があります。そのためプライベートバンク(隠し口座)として世界的に有名です。
スイス銀行は、数百年以上に渡って大統領や時の権力者、世界の裕福層のプライベートバンクとして利用されてきた歴史と実績を持っています。
そういった歴史と、永世中立国という国際的立場もあって、スイスではこれら専門性の高い銀行業が発展しており、セイフヘイブン(資金の安全な避難場所)として人気があります。
チャート上は逆相関に表示されていますが、ドル(USD)のレート表示が逆なため、ユーロ(EUR)とスイスフラン(CHF)自体には正の相関性があることになります。同じドルストレートで見ているので、相関性が生まれやすいのは当たり前だが。
スイスフランは慢性的にフラン高による輸出抑制に悩まされており、特にユーロとのレートである「ユーロスイス(EUR/CHF)」の価格変動に注目が集まっています。スイス中央銀行は慢性的なフラン高に歯止めをかけるべく、ユーロスイスのレートを「原則1.2000にする」と受け取れる旨の声明を発表し、ユーロスイス相場がパニックになった事件があります。(スイスフラン事件)
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |