アメリカに匹敵する経済圏を有するユーロ通貨と、リスク回避通貨である日本円との通貨ペア。
私もFX初心者の頃はユーロ円の叩き売りセール(2008-2012年頃)に参加していましたが、次第に触らなくなりました。理由はいくつかあるんですが、ユーロ円をベースに考えること自体が間違っていると思うようになったのが大きな理由です。
ユーロ円(EUR/JPY)という通貨ペアが直接取引されるケースはほとんどなく、ユーロドル(EUR/USD)とドル円(USD/JPY)を掛け合わせることでユーロ円が作られています。(合成通貨ペア)
ただし合成通貨ペアだからといって、てんでデタラメに動くという訳ではないのでご安心を。要所要所ではビシャっと止まるので、不思議さと謎の感動を覚えます。地合いによっては「これユーロ円が主導してるんじゃね?」と錯覚してしまうような値動きをすることもあるので奥深い。
私は合成ペアがあまり好きではありませんが、ユーロ円をメインにして結果を出しているトレーダーも居ると思われます。(勝てるのであれば何でも良し)
為替相場は基本、FX初心者を嵌め込むように出来ています。
例えば、高値・安値を基準にポジションを拾ってしまったら、そのままブレイクされてクソポジになってしまったり、ダブルトップやダブルボトムといった、一見すると「機能する」と誤解してしまいそうな形をブレイクされて嵌め込まれたり。
ユーロ円に関しては、個人的にこれら高値・安値における攻防に、思いのほか手間取るイメージがあります。ダブルトップやダブルボトムといった、通常のドルストレートであればあまり機能しないチャート形が、一時的に機能したりします。こういった要素によって、FX初心者でも利益を上げられたり、「ユーロ円の方が得意だ」と感じる人も居ます。
逆に、ユーロドルをメインにやってるプレイヤーからすると、非常にやりづらい印象を受けます。私自身、昔は「ユーロ円の方が簡単じゃん」と思っていた時期もありましたが、メイン通貨ペアをユーロドルにシフトしてからは、ユーロ円に対して苦手意識を持つようになりました。
こういった感覚のズレは面白いですね。(笑)
私と同じような感覚を覚えたFX経験者も、意外にに多く居るかもしれません。
ユーロ円がやりやすいと思わせる特徴のひとつに、トレンドラインが割と機能するという点があります。
トレンドラインはコツを必要としないので、比較的経験の浅いFX初心者でも簡単に引くことが出来ます。手法のひとつとしてトレンドラインを活用するのは良いですが、トレンドラインにこだわり過ぎていると、その先のステップになかなか進めなくなるので注意しましょう。私も経験がありますが、先述のように「ユーロ円の方が簡単じゃん」と思っていた時期があり、そこからなかなか先に進めませんでした。
クロス円の描くチャートから一旦離れて、ドルストレートの値動きを研究するようになると、新しい発見や「もやもやしていた雲」がひとつに繋がるかもしれませんよ。
クロス円は基本的にデイトレード向きではなく、スイングトレードなど中長期的な値動きが綺麗に推移しやすい特徴がありますが、ユーロ円に関してはデイトレードでも比較的戦いやすいと思います。
ユーロ円の10分足。高値圏におけるディフェスがすごい。(1日中、高値で叩かれ続けている)
ちなみに「10分足」を普段から使用しているのではなく、見やすいチャート足がたまたま10分足だっただけなので10分足で紹介させていただきました。
ユーロ円の長期足は美し過ぎて悶絶することがあります。まるでユーロ円が世界の中心であるかのような錯覚すら覚えます。(さすがにそれはないですが)
ドル円が75円の歴史的最安値を付け、ユーロ圏がギリシャ問題で騒いでいた頃に底打ち。円高の終焉とともに、大トレンド転換。
難易度 |
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上級者向け(難しい) |
値動きの信頼性 | |
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スキャル | ★★★ |
デイトレ | ★★★★ |
スイング | ★★★★ |
個人的にデイトレ・スキャルはやりにくい印象ですが、ユーロ円のデイトレードで結構取れている人も居るんですよね。ボラティリティ(値幅)も大きいし。合成通貨ペアにも関わらず、要所要所では綺麗にビシャっと止まって感動します。
昔は好んでユーロ円を触っていましたが、ユーロドルやドル円に精通するようになってからは苦手意識が増えました。
週足・月足レベルの長期足はかなり綺麗なので、じっくり構えるスイングトレーダー向きだと思います。ユーロドルの長期足よりも全然綺麗なんじゃないでしょうか。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |