破産確率とは、確率的に起こり得る範囲内で負けが続いたときに、確率が収束する前に口座資金が尽きて破産してしまう確率ラインのことです。数学をやっていた方や察しの良い方なら、破産確率という言葉で何となく見当が付くかと思います。
恒久的に勝ち続けられる手法を持っている人であっても、100%相場を的中させることは恐らく不可能です。月単位では勝っている人でも、週単位では一時的に負けている状態になる人も居ます(私の場合はこれに該当)。100回トレードすれば口座資金が増えている人でも、10回トレードした程度ではマイナスになる可能性のある人も居ます。
安定して勝てる人間限定の話になりますが、破産確率を抑えるとは、生涯に渡って自分がFX取引を続けた場合に、確率の範囲内で連敗し続けても、口座資金が尽きることなく確率が収束して口座資金を増やせている状態になる、ことを目指すことです。
形式にこだわる人、机上の理論から入りたい理系出身者などは、金融工学から破産確率を学ぼうとする人も居ますが、全くそんな必要はありません。むしろ、理論ばかり先行した状態で破産確率を計算しても、果たしてそれが実践に役立つのか疑問です。
金融工学を学ぶといっても、恐らく大学に入って本腰入れて何年間も勉強しないと本格的な成果は得られないと思います。そんなことに時間ばかり割いている余裕があったら、実践経験を積んだ方がいいです。適当にネットで検索して引っ張り出してきた数式などは役に立ちません。
現在個人が国内FX業者を使ってFX取引を行う場合、最大でレバレッジ25倍までレバレッジを掛けることができます。FX初心者の場合、10万円で1枚(1万通貨)保有することができるので、何となく10万円で1万通貨が基準になってしまいがちですが、それでもまだリスクボリュームが大きいと思います。損切り幅をどの程度に設定しているかにもよるので一概には言えませんが、レバレッジは5倍程度に抑えた方がいいです。(デイトレードの場合)
このくらいのリスクボリュームであれば、そうそう破産確率を超えてしまうことはないと思います。ただしこれは熟練者の私が考えるものなので、FX初心者の場合「勝率6割以上かつ、利益幅≧損失幅を満たしている」、これすらクリアするのが難しいと思います。(単純に実力が必要)
破産確率はFXで長期的に安定して勝ち続けるのに必要な要素ですが、取引経験値の低い人では「恒久的に勝ち続けられる手法」を持ち合わせていないため、いくら破産確率を抑えたところでジリジリ資産を減らしていくだけだと思います。ただし、破産確率を抑えたトレードを行わないと、為替相場で生きていける経験値を積む前に、資金が尽きて退場させられてしまいます。
破産確率を抑えたトレードを行うことは、熟練トレーダー、新米トレーダーいずれにも必要な要素です。
FX歴 | 16年(2008年~) |
---|---|
年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |