テクニカル指標にはパラメータ(設定数値)というものがあります。例えば単純移動平均線(SMA)の日足チャートにおいては、5日平均線、25日平均線、75日平均線など、価格を何日平均で割った値なのかをパラメータとして設定することができます。
パラメータを変更することで描写されるテクニカル指標イメージも変わってしまうため、どのパラメータが効くのかを血眼になって探している人も居ます。
確定的なことは言えませんが、恐らくどんな相場にも対応できる万能パラメータは存在しません。
私自身が何十年もテクニカル指標だけに人生を費やしてきた訳ではありませんが、恐らくそうではないかと思います。また私の知り合いにも、5年10年とテクニカル指標の研究を行ってきたのに、時間だけ浪費して結局「機能しない」という結論だけが残った人も居ます。
皆必死になって「万能に機能するパラメータ探し」に貴重な時間を費やし、或いはそれを達成することができずにFX自体を諦めてしまう人すら居ます。
そんなことしなくても勝てるのにな。
FXを紹介するサイトやテクニカル指標を紹介するサイトには、万能なパラメータが存在しない事実について、こんな言葉がよく使われます。
お茶を濁して誤魔化しているような説明が多い。
相場状況に応じてパラメータを修正するというのは、後付けでパラメータを入れ直すことなので、やっていることは後出しジャンケンと変わりません。一貫性がなくいい加減でもあります。
また、トレンド相場やレンジ相場などの相場状況を事前予想することは非常に難しく、「相場状況に応じて」という部分がとても曖昧です。トレンド相場やレンジ相場を見極めるためにまたそこで新たなテクニカル指標を組み込むんですか? そんなことしたらますます分析に一貫性がなくなり、全体はモヤモヤで霞がかったものになってしまいます。
後出しジャンケンでパラメータを適当にいじくれば、さもテクニカル指標が効いているかのように「装う」ことは誰にでもできます。
何でわざわざそんなことをするかについては言及しませんが、まぁ・・・それをネタにしてお金儲けしたい人が居て、またそれに騙されてしまうような人が居る、ということです。
雄弁に「テクニカル指標が効いている」と説明している人には注意です。安易にそれを絶対の指標だと信じ込まずに、その人をよく観察して本当に真実を語っているのかを見極めましょう。
身も蓋もないような内容になってしまいましたが、結論やポイントを書きました。
パラメータが見つからなくても、絶望なんてしなくていいぞ。
真実はそこじゃないから。
FX歴 | 15年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |