最終更新日 2024/04/05
ストップ狩りを狙う手法
私がよく使うFX手法。ブレイクアウト手法との違いは、「狩るのを見越してあらかじめポジションを取っている」という点。
目次
- 手法の概要
- 取引ルール
- エントリーおよび利益確定のタイミング
- ストップを狩り終えた後は、利益確定による急反転や、トレンド転換に注意
- 利益確定幅、損切り幅の目安
- この手法の利点(メリット)
- この手法の欠点(デメリット)
- 紛らわしいパターン(ほぼ同値で反転、安値更新失敗)
手法の概要
- チャート上の「高値・安値」が狩られる(ブレイクされる)と判断し、狩りに行く前提で狩る側にポジションを取る。(順張り)
- ブレイクアウト手法との違いは、「狩るのを見越してあらかじめポジションを取っている」という点。
私がいう「ストップ狩りを狙う手法」は、これからチャートブレイクアウトが起こると予測してエントリーするので、タイミングとしてはブレイクアウトの直前~最中における値動きを指します。
取引ルール
- 狩る対象は、1時間足レベル以上での高値・安値であること。それ以下の足では、毎日頻繁に高値安値を繰り返しているため、ストップが十分に溜まっていない。
- 1日以上、その高値・安値は熟成されていること。(ストップが良い感じに溜まっていること)
- エントリーは、高値・安値で押し戻されたタイミングで入ること。
- 利益確定のタイミングは、狩り終えた直後。(新たな高値・安値圏に足を突っ込んでいるとき)
- エントリーできずに、そのまま高値・安値を更新しに行ってしまっても、慌てて追従しないこと。(それではブレイクアウト手法になってしまうから)
補足と注意点
- ドル円 or ユーロドル限定で行う。(ユーロドルの方がより望ましい)
- 高値・安値付近にタッチし、短期筋の抵抗が入ったことを確認すること。(コツが要るので簡単ではない)
- 直近トレンド(1時間足レベル)に逆らっていると、成功確率が下がる。(いわゆるダブルトップ、ダブルボトム)
- 他の通貨ペアとの相関関係を考慮すること。(ユーロドルがこれ以上落ちそうにないのに、ドル円の上値のストップを狙うなど)
エントリーおよび利益確定のタイミング
エントリーおよび利益確定のタイミングについて。
エントリー
- エントリーは、高値・安値で押し戻されたタイミングで入ること。
- どこまで押し戻されるかはチャート形から判断できることもあれば、推測が難しい場合もある。
高値・安値では、超短期的に押し戻されることがある。(119.975)
その押し戻されたタイミングを狙って、狩る側(順張り)にエントリーする。(この場合は売り)
利益確定のタイミング
- 利益確定のタイミングは、ストップを狩り終えた直後。(新たな高値・安値圏に足を突っ込んでいるとき)
ストップ狩りで大きく値が動いたタイミングで利益確定をする。(割とアバウトでもいい)
ストップを狩り終えた後は、利益確定による急反転や、トレンド転換に注意
ストップを狩り終えた後は、ストップ狩りを仕掛けていた勢力の利益確定による急反転や、直近トレンドの転換が起こることが結構あります。
「119.975」のストップを狩った後、相場が急反転。
私はこの動きが嫌いなので、ストップ狩りが行われている最中に利益確定して逃げています。
ストップ狩り直後の値動き(参考)
ストップを狩るまでは、「ストップを狩る」という目的があるために押し目が底堅く推移するが、ストップを狩ってしまった後は「落ちても良い形」になるため、足元はグラグラになる。(こういう考え方は結構大事です)
1.13985を天井と思い込んで逆張りショートを積み増してしまっている人は、高値更新でポジションを根こそぎ狩られるどころか、焦ってブレイク後の高値でド転ロングして天井ロングを掴まされてしまったりします。トレンドを読み違える初心者が良くやってしまうミスの典型です。(往復ビンタ)
この時点では押し目になる可能性もありますが、すでにストップを狩り終えているため、ハシゴ外しでチャートを崩される可能性も十分にあります。この辺はランダム性が絡んでくることなので、狩るまでの値動きは予想できても、狩った後にどう新しくチャートが形成されるかについては私は正確に当てることが出来ません。
ストップ狩り後のチャート形成には要注意です。
利益確定幅、損切り幅の目安
利益確定幅 |
15~30pips |
損切り幅 |
15~18pips |
おおよその目安です(チャート形状により変化)
損切り幅が狭いので、ある程度、高値・安値で押し戻されたタイミングを狙う必要があります。押し戻されたタイミングで入ることで、損小利大の取引に近づけます。万が一、外してしまっても損失は限定できるし、押し戻されたpip数が利益確定の際にそのまま利益に上乗せされるのでオイシイです。
戻れる範囲のギリギリまで戻されることもあるので、割とエントリーは難しいかもしれません。
この手法の利点(メリット)
- トレンドフォロー(順張り)のため、利益確定までの時間が短い。勢いのある側に乗っているため、短い足でのストップであればおおよそ30分~4時間以内で利益確定できます。ただし、日足など長い足でのストップ(抵抗帯)の場合、利益確定まで12時間くらい掛かることもあります。抜けることが確定していても、足によっては抜くまでに時間が掛かります。
- 信頼性が高い。正しい判断が出来ていれば、おおよそ8割以上の勝率を誇ります。
(チャート場所や他通貨ペアとの相関などによって、稀に狩りに行かないケースがある)
私がよく使うこともあって、デイトレード向きに特化した手法です。
この手法の欠点(デメリット)
- そもそも「この直後の未来に、高値・安値が狩られる運命にあるのか」を見極めるのには、直近トレンドに追従しているか、他通貨ペアとの相関関係はどうかなど、チャートを正しく読み取る洞察力や経験が要る。
- FX初心者に再現させることは難しく、「明日やってみて」と言われて簡単に再現はできないと思います。私独自の波動論(エリオット波動のようなもの)も考慮に入れているので、闇雲に高値安値を狙っているだけだと成功確率が上がらないと思います。要は直近トレンドがきちんと読めていないと厳しいです。(ダマシも含めて総合的に)
- 高値・安値からある程度「押し戻されたタイミング」というのが裁量のため、エントリーできずにそのままストップ狩りが行われてしまうことがある。(機会損失)
- エントリーチャンスがそこまで多くない。(よく動く相場でも2日に1回程度)
ストップ狩り自体は毎日行われているが、私の判断基準をクリアする動きが2日に1回程度ということ。
簡単なようで意外に難しい手法です。直近トレンドを完璧に近い形で読み切れていないと無理なので、FX初心者はもちろん、FX経験3年程度でもチャート経験値が足りないと思います。
いかに「待てる」か
ボラティリティの少ない時期や閑散相場が続く場合、ストップ狩りも当然起こらないため、場合によっては1週間チャートを眺めているだけに終わることもあります。こういった時期はいわば忍耐の時間で、お手付きせずにしっかり「待つ」という選択ができるかどうかが問われる期間だといつも心に留め置いています。焦ってうっかり手を出してしまい、とんでもないような場所でポジションを取って無駄な損切りをしてしまう羽目にならないように。
紛らわしいパターン(ほぼ同値で反転、安値更新失敗)
こういう動きもあるので注意。(紛らわしいパターン)
直近トレンド(1時間足レベル)が上であったため、下値を抜き切れなかった例。直近トレンドに追従しているか、他通貨ペアとの相関関係はどうかなどを考慮し、微妙な場合は見送ることでこういった負けパターンを減らすことができます。(ポイントはまだありますが)
為替チャートは個人のストップによって形成されるといいます。ストップ狩り手法は勝率が高く、私がメインに使っている手法ですが、上記のような例外もあるため鉄板パターンとまでは言えません。5~6年ほど必死に経験を積めば、直近の高値安値を狩るかどうかは読めるようになると思います。(やる気・努力・根性・才能次第)
その頃には、チャートを「点」ではなく「線(波動・因果)」で見る力が独自に備わっているのではないでしょうか。(私の経験談)
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