ここで記述する内容は、あくまで私がFX取引を15年間行っていった中で培ってきたものです。私にとって全く不要な情報でも、人によっては有益な情報となり得る可能性については否定しません。
FX取引で参考にした方が良い情報について。
為替チャートは単体でも十分取引可能ですが、通貨相関やひとつの通貨について複数ペアを見て総合的に判断することは、取引精度を高めるために必要な要素です。具体的には、ドル円やユーロドルなどドルを介するドルストレートペアの場合、ドル円やユーロドルの他には、ポンドドル、ドルスイス、オジドルといったドルストレートペアから総合的に判断することで、米ドルの通貨間における現在位置をイメージしやすくなります。どの通貨ペアを監視するかについては「これ」という正解はないので、各自それぞれに参考とすべき通貨ペアを経験の中から選んでいるかと思います。
ただし、単体チャートで観たときに、ある程度節目・押し目・抵抗帯が見えるくらいのレベルが備わっていないと、通貨相関を考慮しようとしてもよく分からないと思います。まずは単体チャートの熟練度を高めてください。
要人発言や各国の政策金利動向はその内容について確認しています。要人発言とは、例えば米FRB議長のバーナンキ(任期2006年~2014年)による量的緩和策(QE)の発表であったり、日銀黒田総裁の異次元緩和策(黒田バズーカ)といった金融政策を指します。これら要人による金融政策は、中長期的な為替相場に影響を与えるため、その内容は一応確認しています。そこまで神経質になる必要はないので、あくまで内容について一読する程度です。政策金利についても同じ。
週の間にFOMC政策金利があったり、週末に米雇用統計(非農業部門雇用者数)がある場合、それら重要指標のスケジュールに合わせて為替相場が動くことがあります。分かりやすい例が週末に発表される米雇用統計(非農業部門雇用者数)です。米雇用統計を週末に控える週の場合、米雇用統計の発表向けて為替相場が保ち合いになったり、値動きが鈍化することがあります。特に、発表当日の金曜日には発表まで値動きがほとんどなくなることも珍しくありません。まさに嵐の前の静けさといった感じです。「今週はどの日に重要指標が控えているのか」を確認しておくことは重要です。
超重要指標(★★★) | ||
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水曜日 | 翌3:00 | 米国のFOMC政策金利発表 |
翌3:30 | 米国のFRB議長の会見(要人発言) | |
木曜日 | 20:45 | 欧州中央銀行(ECB) の政策金利発表 |
21:30 | 欧州中央銀行(ECB)総裁の会見(要人発言) | |
金曜日 | 21:30 | 米国の雇用統計(非農業部門雇用者数) |
※時間はサマータイム(夏時間)のものです。冬時間では1時間後ろにずれ込みます。
※雇用統計は毎月1回発表されますが、米FOMC政策金利については約6週間に1回など、各国ごとに発表期間が異なります。
FX取引で参考にする必要がない情報について。
経済指標の結果が良かろうが悪かろうが、為替相場のトレンドを変える要因とはならないため、結果を見ても意味がありません。これはFX初心者がよく間違えやすいことですが、経済指標の結果が良かろうが悪かろうが、値動きは最初から決まっている場合がほとんどです。よく「経済指標の結果を知ってれば勝てたのに!」という声を聞きますが、全くの見当違いなので注意しましょう。私も、経済指標の発表スケジュールこそ確認しますが、その経済指標の結果が「○○%改善した」「○○%悪化した」なんて結果は全く見ていません。FX歴が3年目くらまでは経済指標の結果を見ていましたが、見ても意味がないことが段々分かってきました。(※要人発言、政策金利を除く)
為替相場と株式相場は連動しています。個人的には為替相場が株式相場に連動するという印象です。株式市場には前場・後場がありますが、この時間に合わせるかのように為替相場も値動きの変動が起こるからです。株式市場が昼休憩などに入っている時間帯は、為替相場の値動きも限定的になることが多いです。そういった時間間隔の意味では、株式市場の時間スケジュールを把握しておくことは有益ではあります。ただし、リアルタイムな株式相場の値動きや節目、為替相場との相関性については参考にする必要がありません(※デイトレードなどの短期トレード)。私の場合、リアルタイムな株式相場を見なくてもFX取引そのものに支障が全くないからです。ただ、スイングトレードなど中長期的な連動性を考慮するのであれば、株式相場の値動きは参考になると思います。
株式市場 | ニューヨーク・ダウ、ドイツ株式市場 |
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先物市場 | 日経先物、原油先物、金先物 |
債券市場 | ヨーロッパ債券市場、国債債券利回り |
既存のテクニカル指標は目安に過ぎません。パラメータを必死にいじっても恐らく同じです。私が初心者の頃もそうだったから分かるのですが、特に理系出身者や自称理論派といった人間は為替相場に何らかの法則性を見出したいと願うものです。その願望を満たすために真っ先に持ち上げられるのがテクニカル指標です。「為替相場はテクニカル指標によって制御されている」、そう思わなければ何の判断材料もない荒波に放り出される感覚に陥って不安になるからです。為替相場には一定の法則性がありますが、それは既存のテクニカル指標に無理やり当てはめなくても説明が可能です。テクニカル指標をどこまで信じるかの話になってきますが、少なくとも私の場合は、既存のテクニカル指標を全く見なくても安定して利益を上げられています。(※オリジナルの手法は使ってますが、既存のテクニカル指標とは根本的な考え方が違います)
為替相場参加者の売買比率や、今どれだけの参加者がマイナスポジション(クソポジ)を持って捕まっている状態なのかを判断する材料にクソポジチェッカーがありますが、私はこれらの指標は見ていません。暇つぶし程度に見るのならいいですが、FX取引をする上では全く参考にならない情報です。「クソポジチェッカーで捕まってるロンガーが多いから、これらが狩られるまで上がらない」なんて漠然と妄想を浮かべることもできますが、あまり関係がありません。
※ただし、適正なチャート分析によってクソポジが溜まっていそうな場所を選定する行為は有効です。クソポジチェッカーで漠然と「ここの価格帯は沢山ポジションが捕まってるな」として参考指標にする行為はあまり意味がありません。
でかいオプションがある価格帯は抜くのが大変であったり、「オプションが大きいほどそのオプションが設置されている価格帯に引き寄せられる」なんて話も聞きますが、私個人は全く参考にしていません。毎日調べるのも気に掛けるのも面倒だし、取引していて支障を感じたことはありません。ユーロドルのパリティ(1.0000)とかドル円の100.00円にはでかいオプションあったりするんだろうか? まぁ一回は弾かれるだろうなぁ。
彼らがデタラメなことを言っているとはいいませんが、私自身で予想した方がはるかに精度が高いので全く参考にしません。よく証券会社などの勧誘メールで「為替プロのドル円予想」「○○月に大暴落か!?」なんてものが送られてきますが気にもしていません。そりゃ定期的に暴落煽っていればいつか予想が当たるのは当たり前ですが、こういった統計的なカラクリを知っておかないとうっかり信じ込んでしまうので注意しましょう。為替アナリストは「それらしい分析」をするところまでが仕事で、実際にポジション持ってちゃんと勝負してる人は少ないんじゃなかろうか。
(※「それらしい分析」とは、的を得た回答ではなく、一般人が「そうなんだ」と思わず納得してしまえるような都合の良い分析のこと。何となく納得できればOKの世界。そんなんでお金貰えるんだからチョろ…おっとここまでにしておこう)
FX歴 | 15年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |