たまにFX仲間の友人からこんなことを聞かれることがあります。
ロング(買い注文)とショート(売り注文)、どっちが得意?
FXはロング(買い)で入るかショート(売り)で入るかの2択から始まります。どちらでエントリーする方が得意なのか、またはロングとショートでいずれかに苦手意識を持っているか、といった趣旨の質問になります。私はFX歴が15年を超えますが、この質問に対して「得意・不得意はない」といった回答をしています。
もう少し正確に言うと、「以前はショート(売り局面)が得意だったが、次第にロング(買い局面)も得意になっていった」というような感じです。
ミセス・ワタナベとは特定の個人を指す言葉ではなく、一般に主婦トレーダーや熟女トレーダーを指す言葉として知られています。そして彼女たちはドル円買い、豪円買いといったように、ロング注文しかしないと思われています。これは「大暴落で損をする主婦トレーダー」というレッテルを貼りたいがために勝手に嘲笑されているわけですが、もしかしたらミセス・ワタナベは本当はもっとバリバリな敏腕トレーダーなのかもしれませんよ。
まぁ、何となくロング(買い)にはこんなイメージが先行しやすいという部分も正直あると思います。全然そんなことはないんですが、FX初心者は割とそういった偏見を持っている人が多いように見受けられます。
この頃のことを覚えている方は為替相場に現在も生き残れている人たちだと思いますが、リーマンショックが起こった2008年から2012年くらいまでは、ユーロ円は売って気絶しとけばOKな通貨ペアでした。必然、買い局面よりも売り局面における取引が有利な地合いが多かったため、この頃から始めたFXトレーダーは「売りの方が得意」という方が多いかもしれません。私もこの頃は「ユーロ円の叩き売りセール」に参加していた記憶があります。
売り局面の方が多く、また売りで結果に繋がりやすかった地合いなので当然といえば当然ですね。売りの成功経験値の方が溜まりやすかったです。そんなこともあって私もFX歴が5年目くらいまでは「売り局面の方が得意」でした。これは単純に、売り先行の地合いによって買い局面の経験値をあまり溜めることができなかったからという理由もあります。これ以降は俗に言う「アベノミクス相場」によって買い先行の経験値も増え、また為替相場そのものの洞察力や総合力も磨かれていきました。
通貨ペアによっては、買いはゆっくり進み、売りは一気に来るといった特性が確認できるため、その辺に得意・不得意が生じる要素があるのかもしれません。
「売りの方が一気に利益が出て気持ちいい」
「買いは時間が掛かるから嫌だ」
現在の私は、ロングとショートに対して「どちらが得意」「どちらに苦手意識がある」といった個人的感情や売買心理は持っていません。買い局面と売り局面でボラティリティ(値幅)や変動スピードに多少の差異があるかとは思いますが、基本的には「買い局面におけるサイン点灯も、売り局面におけるサイン点灯も、性質は同じ」です。(私の場合)
私は次の値動きがほぼほぼ確定するサイン待ちに徹していますが、ここにロング・ショート間の差異はありません。売買サインが出ている以上、強烈に目標ターゲットに向かって値が動くようになっているので、例えば「ロングだと梯子外しが怖い」「ショートは一気に落ちるが戻しもキツい」といったような局面特有の悩みによる影響は小さいです。
FX経験者の中には、「売り専門」といったように局面を限定している人も見受けられますが、個人的にはロングとショート、どちらの局面でも苦手意識なく取れるのが理想だと思っています。ただ、人には得意・不得意がありトレードスタイルも人それぞれなので、まずは自分にとって長期的に安定して利益を上げられる手法を磨いていけばよいと思います。
FX歴 | 15年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |