FXの取引コストについては、店頭FX取引であるのか、取引所FX(くりっく365)であるのかによって若干異なりますが、基本的に手数料とスプレッド(売値と買値の差)の2種類が取引コストになります。
ただ、手数料に関しては店頭FX取引であれば0円(無料)である場合がほとんどなので、実質的にはスプレッドのみが取引コストとなります。
2012年以前は、FXに係る税金面において取引所FX(くりっく365)が優遇されていたため、店頭FX取引にするか取引所FX(くりっく365)にするかはプレイヤーの資金力や腕によって分かれていましたが、2012年1月から店頭FX取引の税制変更が実施され、取引所FX(くりっく365)と同じ申告分離課税(雑所得)20%()と定められました。取引所FX(くりっく365)の優位性はほとんどなくなり、FXトレーダーの多くは取引コストの安い店頭FX取引業者を利用している現状があります。
私のサイトでもFX会社を紹介させていただいていますが、取引コストが安い店頭FX取引の業者をメインに紹介しています。ちなみに私が取引に使用しているFX業者も店頭FX取引業者です。
スプレッドとは売値(Bid)と買値(Ask)の差のことです。FX取引では、例えばドル円を買い(ロング)で入った場合には、決済の時に必ず売って取引を終えなければなりません。逆にドル円を売り(ショート)で入った場合には、決済の時に必ず買い戻して取引を終えなければなりません。
買いと売りがワンセットとなっているFXにおいて、スプレッドは必ず負わなければならない取引コストになります。スプレッドは各FX会社によってスプレッドが異なるため、取引コストを抑えるにはスプレッドの狭いFX会社を選ぶことが条件になります。
具体的にどのくらいスプレッド金額が掛かるのかについて。上図はあるFX会社のドル円の現行スプレッドです。売値(102.623)と買値(102.626)に0.3銭の差がありますが、これがスプレッドになります。
0.3銭という金額は、通貨単位の標準である1万通貨単位で換算すると、0.3銭×10,000=30円になります。
1万通貨単位は、ドル円相場が1米ドル100円のときには1万米ドル(100万円)分の取引規模になります。100万円の取引規模に対してスプレッドに係る金額コストがたった30円なので、スプレッドはほとんど気にならない金額であるように思えます。
ただ、1日に100回を超えるような取引を繰り返すスキャルピングトレーダーにとっては、1回の取引コストが30円だったとしても、それが100回200回となれば話は別です。取引を100回行った場合のスプレッドコストは、30円×100=3,000円にもなるので馬鹿にならなくなってきます。それが一か月(20営業日)となれば、3,000×20=6万円にも上る金額になります。これは極端な話ですが、たかが30円でも塵も積もれば大きな金額コストになるということです。
スプレッドは、取引回数の多いスキャルピングトレーダーやデイトレーダーにとっては、狭いに越したことがないといえます。
ちなみに、通常スプレッドは片道・往復で別々に徴収されるものではないので、顧客が新規注文を行った時点でスプレッド分の負担が発生します。銀行など金融機関を介した外貨預金の場合、片道・往復分のスプレッドを別々に徴収してくるセコい金融機関もあります。
ここまでは、顧客が新規注文を行ったときに負わなければならない金額コストを取引コストとして紹介してきました。取引コストという枠組みとは異なりますが、一応、FXには日を跨ぐことで発生するスワップポイント(金利差調整分)というものがあります。
スワップポイントは2国間の金利差に応じて受け取る(または支払う)お金のことです。デイトレーダーには関係ありませんが、例えば高金利通貨ペアを売る場合には、毎日支払いスワップが発生するので注意してください。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |