相場と生きる。
FX歴16年 相場と生きる。
最終更新日 2023/12/07

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違い

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の決定的な違いは、「為替レートの提示方法が異なる」という点です。他、受け取れるスワップポイント額にも差があります。
目次
  • 店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)
  • 店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違いを比較
  • まとめ
  • 店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)のどちらも取引ができるFX会社
  • 店頭FX会社で優秀なスワップポイント(くりっく365と変わらない)

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)

FX初心者の方は、FXを勉強するに当たって最初はいろいろと混乱することもあるかと思います。店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違いについて、出来るだけ分かりやすく紹介していきたいと思います。

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違い

国内のFXレート配信機構には、大別すると店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の2つが存在します。

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)

両者の決定的な違いは、為替レートの提示方法が異なるという点です。

店頭FX取引 各FX会社が決定した独自のレート
取引所FX(くりっく365) 取引所が提示した共通レート

店頭FX取引

インターバンク市場で提示されるレートを参考に、各FX会社が独自のレートを設定して顧客に提示しています。ただし、独自のレートといってもインターバンク市場との乖離はほとんどありません。インターバンク市場との乖離=FX会社の信用に直結する問題であり、情報社会の現代において、FX会社の不正や不祥事はあっという間に広まります。顧客に不利なレートを提示し続けるFX会社は自然淘汰されていきます。私も含めFX会社の口座を複数持っている方は分かると思いますが、各FX会社間のレートにはほとんど誤差がないことが確認できるはずです。

取引所FX(くりっく365)

インターバンク市場で提示されるレートを参考に、東京金融取引所が指定したマーケットメイカーと呼ばれる取引参加者が提示するレートから、最も顧客側に有利なレートを提示しています。この共通レートを元に、くりっく365取扱会社(FX会社)が私たちの取引仲介をしてくれます。マーケットメイカーには、三菱東京UFJ銀行をはじめ、コルツ銀行、ゴールドマン・サックス銀行など世界的な金融機関が名を連ねます。

どちらも誤差はほぼない

基本的に店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)で為替レートに大きな乖離が発生することはほとんどありません。どちらが良いかについては、為替レート以外の違いについて比較してみた方が分かりやすいと思います。(後述)

ちなみに私は、FXを始めた2008年当初からずっと店頭FX取引業者を利用しています。(現在も)

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違いを比較

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)の違いについて、いろいろと比較してみました。

店頭FX取引 取引所FX(くりっく365)
為替レート インターバンク市場で提示されるレートを参考に、各FX会社が独自のレートを設定して顧客に提示。 インターバンク市場で提示されるレートを参考に、東京金融取引所が指定したマーケットメイカーと呼ばれる取引参加者が提示するレートから、最も顧客側に有利なレートを提示。(共通レート
スプレッド ★★★★★ ★★★
取引手数料 0円 0円~数百円(枚数による)
スワップ 受取スワップ<支払スワップ 受取スワップ=支払スワップ
スワップ額 店頭FX取引業者が独自に決定 取引所FXの取扱業者間で一律かつ、店頭FX取引業者よりも高水準
資産管理 分別管理(信託保全) 分別管理(東京金融取引所)
税金 申告分離課税(雑所得)20% 申告分離課税(雑所得)20%
損失繰越 3年間 3年間
スプレッドは星「★」の数が多いほど狭い評価です。
2013年1月1日~2037年12月31日までの25年間、所得税額に対し2.1%の復興特別所得税が課されます。同期間中の税率は20.315%(所得税15.315%+住民税5%)になります。

取引コストでは、店頭FX取引

スプレッドや取引手数料など取引コスト面からいえば、店頭FX取引の方が有利です。具体的には店頭FXのドル円スプ0.2~0.3銭に対し、取引所FX(くりっく365)は2.0~3.0銭。このくらいの差があります。また取引所FX(くりっく365)の場合、取引枚数によって取引手数料が変化します。

そのため、私をはじめ短期トレーダーは店頭FX取引を選ぶ人が多い

スワップポイントでは、取引所FX(くりっく365)

スワップポイントは明らかに取引所FX(くりっく365)の方が有利です。受け取れるスワップポイント額が高い上に、受取スワップ=支払スワップなので、買い(ロング)と売り(ショート)を公正な条件で取引することができます。

ヒロセ通商のスワップポイント
ドル円 豪円 キウイ円 南ア円 リラ円 ペソ円
180 -310 124 -150 140 -195 19 -38 26 -56 27 -53
くりっく365のスワップポイント
ドル円 豪円 キウイ円 南ア円 リラ円 ペソ円
224 -224 123 -123 143 -143 17.2 -17.2 30 -30 25 -25

資産管理

顧客資産の管理方法は、いずれも分別管理になります。店頭FX取引の場合、顧客資産の分別管理先は大手銀行など金融機関になります(信託保全管理)。取引所FX(くりっく365)の場合、顧客資産の分別管理先は東京金融取引所になります。

まとめ

  • 為替レートの乖離は両者でほとんどないが、市場透明性でいえばやや取引所FX(くりっく365)の方が高い。
  • スプレッドや取引手数料の面では店頭FX取引の方が有利なため、短期トレードをガンガン行うプレイヤーは店頭FX取引の方が良い。
  • スワップポイントは取引所FX(くりっく365)の方が高く、また受取スワップ=支払スワップであるため、スワップポイントを重視した長期保有目的の取引を行うのであれば、取引所FX(くりっく365)の方が良い。
  • 税制面における差はなく、どちらも分別管理なので顧客資産は守られる。

デイトレーダーや1日に何回も取引を行うスキャルピングトレーダーであれば、スプレッドや取引手数料の面で低コストの店頭FX取引業者を選ぶことを勧めます。私が紹介しているFX会社も、スプレッドの狭い店頭FX取引業者が中心です。

高金利通貨と低金利通貨の金利差を利用したキャリートレードを行うのであれば、スワップポイントが優遇された取引所FX(くりっく365)を利用した方が良いです。ただし、店頭FX取引業者の中にも、スワップポイントを取引所FX(くりっく365)と比べて遜色ない値で提供しているFX会社も一部あります。(DMM.com証券など)

店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)のどちらも取引ができるFX会社

FX業者は基本的に、店頭FX取引か取引所FX(くりっく365)のいずれかに分かれた営業形態を採っています。ただし、GMOクリック証券などごく一部のFX業者は、店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)のどちらも取引ができます

GMOクリック証券では、FX口座の開設時に店頭FX取引と取引所FX(くりっく365)のどちらも取引ができるようになるため口座開設の手間が掛かりません。GMOクリック証券はスプレッドが業界トップクラスに狭いという強みがあり、私も愛用してるFX取引業者です。

FX取引のほか、外為オプション、証券口座、CFD口座などの総合口座も開設ができるため、非常に幅広い市場取引ができます。

店頭FX会社で優秀なスワップポイント(くりっく365と変わらない)

店頭FX会社でありながら、くりっく365と変わらない高水準のスワップポイントを提供しているのがDMM.com証券です。

私が使っているFX会社
GMOクリック証券
  • 業界大手
  • スキャル、デイトレ、スイングどれも対応できる口座
  • 50枚以上のデカい玉をデイトレでぶちかます用
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • くりっく365口座も同時開設でき、スワポ長期投資にも向く
  • 穴が見当たらない総合力の高いFX会社
使用感など
DMM.com証券
  • 業界大手
  • スキャル、デイトレ、スイングどれも対応できる口座
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • スワップポイントが高水準(くりっく365と比較して遜色ない)
  • お金を出すところにはドンと出す印象(経営が上手い
  • 近年かなり攻めた(顧客有利な)取引条件を提示しており、さすがに触る機会が増えた
使用感など
ヒロセ通商
  • スキャル、デイトレ用(スイングはお勧めしない)
  • ここのチャートを観ることが多い(レート表示がパカパカ早い
  • 食品配送してくれる(自営の食品工場あり)
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い(最近やや不安定
  • マイナススワポは不利なので注意(プラススワポは優遇)
使用感など
管理人
FX歴 16年(2008年~)
年利 8~15%(破産確率を考慮)
投資スタイル
デイトレードが中心(原則持ち越しなし)
大切にしていること
  • 長く勝ち続けること。
  • 無理をしないこと。
  • 欲が出たときこそ危ない。
  • 元手あっての世界。