FXで利益を上げる方法は、大きく分けて2種類あります。
1.は、FX取引で利益を上げるためのメイン要素となるものです。俗に言うキャピタルゲイン(売買差益)と呼ばれるものです。
2.は、2国間の金利差(スワップポイント)を狙って長期運用する方法です。スワップポイントの概念は、FX固有の概念でもあります。スワップポイントは、俗に言うインカムゲイン(利子収入)と呼ばれるものに属します。
FX取引で利益を上げるための主要素となるもの。
FXは2国間における通貨ペアの強さ・方向性を当てる金融商品(デリバティブ取引)です。株式のように「何かを買って保有する」というよりも、通貨ペアの方向性を当てると考えた方が分かりやすいと思います。
上はドル円チャートです。縦軸が価格軸、横軸が時間軸になります。チャートが上に向かうほどドル高円安を示します。逆に、チャートが下に向かうほどドル安円高を示します。
未来のチャートが上に向かうと予想するのであれば、ドル円買い(ロング)の注文を行います。現在価格は101.776円ですが、この価格が未来に0.001円(0.1銭)でも上がれば利益が生まれます。()
逆に、未来のチャートが下に向かうと予想するのであれば、ドル円売り(ショート)の注文を行います。現在価格は101.776円ですが、この価格が未来に0.001円(0.1銭)でも下がれば利益が生まれます。
厳密にはスプレッド(買値と売値の差)も考慮しなければなりませんが、ここでは割愛します。
このように、FXは通貨ペアが上がるか下がるかの方向性を当てる金融商品であり、また、買いの局面でも売りの局面でもどちらでも儲けられるのが魅力のひとつでもあります。
日本は輸出国であり、円安に振れるほど価格の面で有利になるため、商品が売れやすくなります(輸出競争力が高まる)。そのため、ドル円チャートが上に向かってくれるほどトヨタ自動車をはじめ国内輸出企業が喜びます。円安になればなるほど景気が良くなり、円高になればなるほど景気が悪くなるということです。本来であれば、円高は自国通貨の価値が高まるために歓迎すべきものなのですが、日本が輸出大国であるが故に円安が好まれます。
株式は基本的に「買い」から入るものなので、景気が悪くなる局面には向きません(空売りは例外)。それに比べFXは、景気が悪くなれば円高を見越して「ドル円売り(ショート)」を選択すればよく、逆に景気が上向けば円安を見越して「ドル円買い(ロング)」を選択することもできます。
経済は不景気~好景気を循環していますが、FXはどちらの局面でも利益を上げられるのです。
FXは2国間の通貨を取引するため、2国間の金利差を狙った資産運用が可能となります。スワップポイントと呼ばれるもので、2国間の金利差に準じた金額を毎日受け取る(または支払う)ことができます。
よく知られている高金利通貨には、オーストラリアドル(AUD)、ニュージーランドドル(NZD)、南アフリカランド(ZAR)、トルコリラ(TRY)などがあります。
通貨 | 信頼性 |
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オーストラリアドル(AUD) | 中 |
ニュージーランドドル(NZD) | 中 |
メキシコペソ(MXN) | 低 |
南アフリカランド(ZAR) | 低 |
トルコリラ(TRY) | 低 |
スワップポイントは、低金利通貨を調達資金として、高金利通貨を保有することで実現されます。
具体的には、オーストラリアドル(AUD)と日本円(JPY)の通貨ペアであるオーストラリアドル円(AUD/JPY)の買い(ロング)ポジションを持つことで、高金利通貨と低金利通貨の金利差を狙うことができます。(プラススワップ)
それとは逆に、オーストラリアドル円(AUD/JPY)の売り(ショート)ポジションを持ってしまうと、マイナススワップとなってしまいスワップポイント分の支払いが毎日発生してしまうので留意しておいてください。
日本は超低金利政策を長年に渡って行っているため、日本円を預金しているだけでは金利がほとんど付きません。スワップポイントを狙った長期運用は、毎日受け取れる不労所得として投資家に人気があります。
FXの基本はキャピタルゲイン(売買差益)を狙うことです。キャピタルゲイン(売買差益)による価格変動の方が、インカムゲイン(利子収入)で得られる利益よりもずっと大きいからです。
「スワップポイントの支払いが嫌だから買い(ロング)しか行わない」という考えも分かりますが、それ以上にトレンドを考慮したキャピタルゲイン重視の取引経験を磨いていくようにしましょう。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |