相場と生きる。
FX歴15年 相場と生きる。

個人が原油取引をするには?(暫定版)

2000年中頃より、原油先物取引は投機ターゲットに狙われるようになった。つまり鉄火場、変動益を狙える市場と化した訳だが、個人が原油取引に参入するにはどうすれば良いか調べてみた。
  • 原油先物市場が、投機のターゲットに
  • CFDの登場により、原油取引がより身近に
  • 個人が原油取引をする場合、どの市場が良いのか
作成日2022/07/16
最終更新日 2022/07/16

原油先物市場が、投機のターゲットに

WTI原油先物市場

原油先物市場が暴れ出したのは、2000年代に入ってからです。丁度リーマンショック(2008年)と同時に原油先物市場からも資金が引き上げて景気後退期に突入していますが、行き場を失った投機マネーが原油先物市場に一気に流れ込み、いち早く価格を回復しています(2012年頃)。

さらにはチャート職人も出現し、原油先物市場は格好の投機筋のおもちゃと化している。

CFDの登場により、原油取引がより身近に

CFD(差金決済取引)とは、原油・大豆・小麦などの商品先物市場で個人が取引できる仕組みです(株価指数なども取引できる)。差金決済なので実際に原油を保有するのではなく、値幅だけを売り買いして利益を上げる取引スタイルになります。

CFDが盛んになり始めたのは2000年代後半からで、私もFXを始めた当初からその存在を知ってはいました。(へー、原油って取引できるんだな)

個人が原油取引をする場合、どの市場が良いのか

で、私も商品市場に興味は持っていましたが、取引ルールや取引リスクがイマイチ分かっていなかったので、実際に原油取引をしたのは原油先物ETFくらいです。(昔やったが、あまりオススメではなかったようだ)

これまで私が調べた暫定版として、個人が原油取引をする場合、どの市場が良いのかをまとめてみました。(順位はおすすめ順)

1.原油関連銘柄を買う(株取引)

実はこれが一番手堅いとされる。

INPEX

原油市場に手を出すのではなく、原油下落に合わせて原油関連銘柄の株を保有する。冒頭のWTI原油先物チャートと見比べれば分かるが、2020年5月の原油最安値が底になっている。2016年、2008年辺りを見ても連動性が高い。

ENEOS

原油関連銘柄の株式相場自体が微妙な推移だが、中には勝負できそうな銘柄もある。INPEX(1605)は原油・ガス開発生産国内最大手。ENEOS(5020)はみんなもご存じの石油エネルギー供給業者。(石油開発事業もやってるみたい)

2.原油先物CFD

CFD(差金決済取引)で、原油先物取引を行う。通常先物取引には限月(期限)というものが設定されており、原油の場合、4月限の原油先物取引、5月限の原油先物取引、6月限の原油先物取引のように、毎月取引期限が存在する。(これは先物相場の仕組みを知っている必要があるが、先物とは将来のある期日に特定の価格で商品を買う権利の売買であり、それゆえに期限というものが存在する)

本来先物相場には期限があるものだが、CFDにはそれがなく継続してポジションを保有し続けることができる。ただし、例えば5月限から6月限に先物チャートが切り替わる際に、価格差(ギャップ)が生じるので、価格調整額という形でプレイヤーはギャップに応じた差金を支払ったり、逆に受け取ったりするやり取りが毎月ある。(原油の場合、限月が毎月ある)

この概念が原油CFDにおける最大の盲点であり、長期投資に向かないといわれる所以。

例えば4月限(期近)から5月限(期先)に限月をまたぐ際、価格差により原油価格が10ドル→15ドルに上がっていたとしても、買い手には価格差が開いたことによる価格調整額の支払いが発生するため、乗っている利益が完全に相殺されてしまう。(取引そのものを無意味にされてしまう

この状態をコンタンゴ(期近<期先)と呼ぶ。

原油相場は通常コンタンゴになることが多いため、限月をまたげばまたぐほど買い手はコンタンゴによる相殺を喰らう。つまり限月の価格差が生じれば生じるほど取引そのものを無意味にされる。

限月による切り替わり(ロールオーバー)の概念が存在すること、コンタンゴによる上昇利益の帳消しがあること、先物取引の仕組みを正しく理解する必要があるなど、シンプルに見えて初心者にはハードルが結構高い

ゆえに、あまりオススメしない

一応、ロングをしていてもバックワーデーション(期近>期先)の状態になれば、価格調整額を受け取れて(将来的な値上がり見込みも含めて)お得ということになるが、この辺の発生頻度についてはあまり良く知らない。

(※私の暫定知識で書いているので、誤りがあるかもしれない)

3.原油関連銘柄を買う(ETF)

ETFとは上場投資信託と呼ばれるもので、投資信託商品を上場市場で購入することができるもの。「株を買うように投資信託商品を買える」と言った方が分かりやすいかもしれない。売り出されている投資信託商品は様々で、原油価格連動型、金価格連動型、プラチナ価格連動型など色々ある。

原油連動型上場投信

私は昔(2016年頃)、原油価格連動型上場投信という原油ETFを購入したことがある。これは原油価格に連動した取引を信託業者が行ってくれるようだが、原油先物チャートに完全連動している訳ではなく、基本的に下落バイアスが掛かっているのでプレイヤーにとって不利である。

下落バイアスが掛かる理由は、「2.原油先物CFD」を読んでもらえば内容がある程度分かると思う(要するにコンタンゴによる価格損失)。それに加えてETFの場合、信託報酬も中抜きされるので余計に不利

よってこちらも、あまりオススメしない

現物保有は無理(ちょっと考えれば当たり前)

「先物とかよく分からんし、限月をまたぐロールオーバーとかうざいし、現物取引とかないの?」と昔思ったことがあるが、普通に考えて個人が原油の現物取引をするのは無理である。(原油の保管庫がないし、多分法律で制限されていると思う

管理人
FX歴 15年(2008年~)
年利 8~15%(破産確率を考慮)
投資スタイル
デイトレードが中心(原則持ち越しなし)
大切にしていること
  • 長く勝ち続けること。
  • 無理をしないこと。
  • 欲が出たときこそ危ない。
  • 元手あっての世界。
私が使っているFX会社
GMOクリック証券
  • 業界大手
  • スキャル、デイトレ、スイングどれも対応できる口座
  • 50枚以上のデカい玉をデイトレでぶちかます用
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • くりっく365口座も同時開設でき、スワポ長期投資にも向く
  • 穴が見当たらない総合力の高いFX会社
使用感など
ヒロセ通商
  • スキャル、デイトレ用
  • ここのチャートを観ることが多い(レート表示がパカパカ早い
  • 食品配送してくれる(自営の食品工場あり)
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い(最近やや不安定)
  • マイナススワポは不利なので注意(プラススワポは優遇)
使用感など
DMM.com証券
  • 業界大手
  • たまに使う(最近また触り始めてる)
  • スプレッドが国内トップクラスに狭い
  • スワップポイントが高水準(くりっく365と比較して遜色ない)
  • お金を出すところにはドンと出す印象(経営が上手い
使用感など