トレードスタイルには、そのポジション保有時間に応じて3つのスタイルに分類できます。
スキャルピング | 1秒~5分 |
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デイトレード | 5分~4時間 |
スイングトレード | 数日~数ヶ月 |
このほか、半年~数年のスパンで保有する長期トレードもありますね。この際には、スワップポイントによる影響も考慮してポジションを持つ必要があります。またスキャルピングに関しては、スキャル(薄く切り取る)という意味合いから、時間軸よりもむしろ利益幅(pip数)の概念で分類すべきという意見もあります。
単に時間軸だけで見るのなら、スキャルピングよりもデイトレード、デイトレードよりもスイングトレードの方が有利ということになります。理由については、為替相場で経験を積んでいけば分かるようになるのですが、以下のことが挙げられます。
時間軸が短いことで、様々なノイズに巻き込まれしまうリスクが上昇します。
長期的なトレンドが上であろうが、現状が高すぎれば短期的には下がります。時間軸が短くなると短期トレンドを正確に読まなければならなくなり、予想を当てる難易度が増します。
「結局上がるなら、下げるなよ」
「結局下がるなら、上げるなよ」
こういったイライラさせる展開、無駄な損切りに追い込まれる展開が増えるということです。
デイトレードやスキャルピングトレードを極端に難しくている理由に、こういった「時間軸的ノイズ」の概念があります。
経済指標自体には、トレンドを形成するほどの力はありませんが(次のシナリオへのきっかけにはなる)、乱高下の原因となります。例えば、現在の価格が下げすぎている場合には、仕掛けによる短期買いが入ったりします。また、スプレッドが広がってしまうのも、ストップ幅の短いスキャルピングやデイトレードには辛いところです。
国債格付け機関が突然、何の前触れもなく国債格下げ報道を行うことがあります。経済指標は時間が決まっているので備えることができますが、国債格下げ報道は予測できません。そもそも、年に1度巻き込まれるかどうかくらいの頻度なので、あまり神経質になる必要はありませんが、経済指標同様、一時的に値動きが乱高下する要因となります。私の経験上、国債格下げ報道によって長期的なファンダメンタルが曲げられた記憶はありません。
ファンダメンタルとは、その国の経済・社会・政治などを主な要因としています。
例えば、アメリカFRBのQE(量的緩和策)であったり、日銀のゼロ金利政策が、ファンダメンタル要因といえます。こういったファンダメンタル要因は、その効果が表れるまでに数年単位の時間が掛かりますが、それが緩やかな長期トレンドを形成する要因となります。数日~数週間程度のスイングではそこまで影響はありませんが、一般に時間軸が長くなればなるほど、長期トレンドに沿った値動きに近づくといえます。
「時間軸」だけに注目すれば、スイングトレードが有利であることは明白です。
ところが、紹介した3つのトレードスタイルには、時間軸だけでは測れない要素や特徴を持っており、それぞれに長所・短所があります。一見有利に思えるスイングトレードのデメリットを挙げれば、「エントリーチャンスが極端に少ない」「利益確定までに数日以上掛かる」などの点があります。
ちなみに私の場合はデイトレードに行き着きました。理由については、デイトレードの特徴でも紹介している通りです。
トレードスタイルに「これ」といった正解はないので、自分のスタイルに合ったトレードスタイルを、実践経験を積む中で確立させてゆけば良いと思います。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |