どんなに頭が良い人間でも、いきなりFXで勝てるようにはなりません。
FXは経験値がものを言う世界なので、いくら自分の思考に自信があろうとも通用しません。私は理系大学出身者で、大学偏差値60前後の大学にいくつか合格しているレベルなので、洞察力・理解力は平均よりも高いといえますが、それでもFXで勝てるようになるには6年間を要しています。(挫折を何度も経験)
学生の頃って、勉強しなくても何となく推測で答えが分かるような問題ってありましたよね。特に中学生レベルくらいの問題は、あまり勉強していなくても基礎理解力だけで解けるような問題が多かったと思います。論理的思考能力に長けていると、小手先の知識でも通用したりします。
そういった経験が「俺は理解力がある」と錯覚させてしまったりするんですが、FXの世界ではこういった小手先の知識は通用しません。
いうなれば初心者がいくら小手先の知識・要領の良さを振りかざしたところで、職人の仕事がいきなり出来るようにはならなのと同じです。
FXの値動きの本質を理解するためには、大げさに言うと3次元のものを、1つ高い次元(4次元)で見るようなアプローチが必要になります。(ちょっと話を盛ってますが、FX初心者はまず気が付かないと思います)
普段3次元空間に住んでいる人間は、3次元で起こりそうな事象を思考のベースに考えます。
「神は居ない」「霊魂は居ない」といった科学的判断は、すべて3次元空間における思考をベースに考えているだけなので、もしかしたら人間の科学力では検知できない事象や4次元的なアプローチができる高等生物には、そういった「人間では検知できないもの」を見ることができているのかもしれませんね。
大分話が飛びましたが、FX初心者が見る景色は所詮、初心者の域で見ているものに過ぎないということです。
私は独学で勝てるようになるまで、未熟な自分の頭で考えられるFX手法を様々試してきました。特にFX初心者だった頃は、宝探しをしているような感覚で色んな手法を試していました。まぁ、いくらFX初心者が思考を巡らせた所で、所詮FX初心者の思考回路に過ぎないので正解には辿り着かなかったのですが。
FX初心者が比較的すぐに気が付ける手法として、レンジ相場での逆張りがあります。レンジ相場の端(高値安値)で逆張りポジションを取る行為は、運要素が強いので私はあまりオススメしません。次の値動きが確定していて、最終的にどちらに抜けるのか分かっている場合には、トレンド方向を背負いながら逆張りするのは有効ですが、「ただ何となくレンジ相場だなぁ」という理由だけでレンジの端で逆張りするのは運次第になります。
「いつブレイクするのか分からないなら、ブレイクアウト確認してからなら安全じゃん?」
この考え方自体が初心者思考なので注意しましょう。
高値安値ブレイク後の新しい価格帯は利益確定の場所でもあるため、ちょっとだけ高値安値を更新してから利益確定で大きく値を戻されることもしばしばあります。
高値安値のブレイクを確認してからエントリーしたのに、俺がポジった場所が天井・底値だった・・・
こんな嵌め込みを喰らわないように注意しましょう。もちろん、ブレイクアウト手法が有効となるチャート形も存在しますが、FX初心者にそれを分別して見極めるのは困難だと思います。
上図は綺麗なラインブレイクですが、こんな綺麗なトレンドラインブレイクには滅多に出会えません。(機能しているトレンドラインの出現確率自体が低い)
特に理系出身者はトレンドラインを引いてそこに法則性を見出したくなりますが、トレンドラインは闇雲に引いても仕方がありません。余程綺麗なトレンドラインが出現している場合は別ですが、そんな綺麗なトレンドラインは2~3ヶ月に1回見られれば良い方だと思ってください。
それだけをひたすら待つのはあまりにも不毛です。
未熟に引いたトレンドラインをブレイクしても、その先に抵抗帯・押し目があればあっさり跳ね返されます。
これらの手法を深く研究したところで大成する可能性は低いと思いますが、逆に言えば、これらの手法で成功しなくても、別のアプローチはいくつも存在するということです。(企業秘密なので私の手法は公開しませんが)
FXの手法を色々研究すること自体は有益で、それらの断片的な事実・結果を沢山持っていると、ある時「あっ」と気が付く瞬間が来ると思います。私は幾つかの基本的事象に気が付いたことで、それらモヤモヤした雲が1つに繋がって霧が晴れていった感覚を経験しました。
とにかく、諦めずに毎日為替相場を見続けることが大切です。(何年も)
「この手法は使える・この手法は使えない」といった総合力を身に付ける意味でも、色々な手法経験を積むことは無駄ではないと思います。
FX歴 | 16年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |