クソポジとは、値動きに取り残されてしまった負債ポジションのことです。
FXではよく「クソ状態になってるポジション」という意味を略して「クソポジ」と呼んだりしますが、俗語なので為替相場や取引市場で正式に使用されている言葉ではありません。
クソポジは市場トレンドから完全に取り残されてしまっている為、いつ反転するのかも分からない文字通りクソなポジションのこと。特にスイングトレード(長期投資)でポジションが捕まってしまっている場合、それが救出されるのは年単位の時間が掛かる。
最悪の場合、自分が生きている内には助からない可能性もある。その間は投資資金が完全にホールドされているため、全く資産運用ができず、他に転用することも不可能。金は持っているのに自由に使えないのでは本末転倒。
おさらいとして、 損切り注文とストップ狩りの関係を確認していきましょう。
買いで新規ポジションを持ったプレイヤー(ロンガー)は、その瞬間からどこで売り決済すべきかの「売り」ボタンを持つことになる。同様に、売りで新規ポジションを持ったプレイヤーは、その瞬間からどこで買い戻し決済すべきかの「買い」ボタンを持つことになる。
買い(ロング)の場合を例にすると、買い注文が通ってポジションを持った瞬間から、どこで決済するかの売りボタンを常に保有し続けている状態になります。
通常、ポジションを持っているプレイヤーは自身の利益確定や損失確定のための注文(ストップロス)を、どこかの価格帯に設置しています。
上図では「119.975」という価格帯が意識されており、多くのストップ注文も設置されています。
意識する人間が多ければ多いほど、その価格帯にはストップ注文が溜まります。
この溜まりまくったストップを割り込むことで、値が大きく動きます。(ストップ狩り)
為替チャートは、抵抗とストップ狩りによる急変動によって新たなチャートが形成されています。
上記では、損切り注文とストップ狩りの関係について復習しました。上記の場合、ロンガーもストップ売りによって自身のポジションが決済されるのでクソポジは発生しません。
クソポジは、損切り注文を行わなかった場合に発生します。損切り注文を入れる、入れないはプレイヤーの自由なので、為替チャート上の節目を割り込んでもなお、保有し続けるプレイヤーも当然居ます。こういった場合にクソポジは溜まっていきます。
クソポジには溜まっている場所があります。察しの良い方であればおおよそ想像は付くかと思いますが、クソポジは為替チャート上の重要な節目をブレイクした場所に溜まりやすいという特性があります。
上チャートでは、どこにクソポジが溜まっているでしょうか?
ロンガーのクソポジ (売りボタン) |
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ショーターのクソポジ (買いボタン) |
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私がパッと見たところでは、おおよそ上のような場所にクソポジが溜まっていた痕跡を見出すことができます。他にもありますが分かりやすい部分をピックアップしています。
クソポジが溜まりやすい場所は、節目やブレイクが起こった場所です。そしてこれらのクソポジが溜まっていると、上値を重くしたり又は下値を重くする要因となります。よく、ブレイクが起こった場所はサポートライン・レジスタンスラインになりやすいと言われれる一因はこれが関係しています。
かつてのサポートラインが、レジスタンスラインに変化する。
上の例ではロンガーのクソポジ(売りボタン)が溜まっているために、上値が重くなっています。この水準に上がっても、クソポジを持っているロンガーが損失確定の売りボタンを押してしまい、結果として売り叩かれる形となってしまうのです。
俺はここで手放して逃げるから、あとはヨロシク!!(by ロンガー)
売りの場合でも同様です。上チャートではあまり機能していませんが、ショーターのクソポジ(買いボタン)が溜まっていると、その水準に落ちてきても買い決済がされるために下値が重くなります。(買い決済による買い支えが入ってしまう状態)
クソポジショーターの買い決済により、下値が重くなっている状態。(ショーターの損失確定による買戻しが、買い支えとなってしまっている)
これが、クソポジが溜まると上値・下値が重くなる理由です。
FX歴 | 15年(2008年~) |
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年利 | 8~15%(破産確率を考慮) |