相場と生きる。
FX歴16年 相場と生きる。
最終更新日 2023/11/24

パーレー法の特徴 ~FXへの応用は?

「小さな負け」という手数料を払って、何人かに一人、何百人かに一人が大金を得られるようなシステムに似ています。(宝くじや保険金など)
目次
  • パーレー法とは
  • パーレー法の特徴
  • パーレー法の利点(メリット)
  • パーレー法の欠点(デメリット)
  • マーチンゲール法とパーレー法の違い
  • 個人的見解(FXへの応用など)

パーレー法とは

マーチンゲール法とは逆で、勝った場合に賭け金を2倍にしていく方法です。逆マーチンゲール法とも呼びます。

パーレー法のルール概要

  • 勝った場合・・・賭け金を2倍にする。(2連勝で4倍、3連勝で8倍・・・)
  • 負けた場合・・・賭け金を1倍に戻す。

パーレー法の特徴

パーレー法もマーチンゲール法と同様、勝敗が1/2の勝負を考えると分かりやすいです。

(例題)ギャンブルのルール

  • 1/2勝負に勝ったら賭け金が手に入る。
  • 勝った賭け金をすべて賭けて次戦に臨む。(倍々ゲーム)
  • 勝つ確率、負ける確率は共に1/2。
パーレー法

パーレー法の特徴としては、1/2の確率で賭け金が増えていく倍々ゲームです。当たれば一攫千金ですが、引き際を誤ると今までの儲けが全て消し飛びます。ただ、今までの勝ち分を積み増しているに過ぎないので、その1敗によって全財産が大きなマイナスになるわけではありません。(リスクの限定)

何となく「宝くじ」や「保険のシステム」や「オプション取引」に似ていますね。「小さな負け」という手数料を払って、何人かに一人、何百人かに一人が大金を得られるようなシステムに似ています。

パーレー法の利点(メリット)

パーレー法の利点について。

損失額を限定できる

勝ち続けている勝負においては、負けたときに大金を失うような感覚に陥りますが、そもそもその勝ち分は倍々ゲームによって自分が得たものなので、その勝負における最終的な負け額は限定的です。

この、「損失額を限定できる」という点が最大のメリットになります。

損小利大

また、勝ち続けている局面においてはローリスク・ハイリターンの勝負になります。最終的な負け額は限定的なのに対し、利益は無限大です。

パーレー法の欠点(デメリット)

パーレー法の欠点について。

勝率が低い

大金を得るためには、1/2の勝負を潜り抜け続ける必要があるので、勝率は極端に低くなる傾向にあります。また、そもそも最初の勝負で負ける可能性もあるため、大きな勝ちを得る前に細かな負けを食らい続ける可能性が高いです。

仮にFXに応用するとなれば、レバレッジをかなり下げなければならない

マーチンゲール法とパーレー法の違い

マーチンゲール法
  • 勝率は非常に高いが、勝ち額が小さい
  • 負け額は倍々で増え、引き際を誤れば破産も有り得る
  • 損大利小
パーレー法
  • 勝率は低いが、勝ち続けた場合の勝ち額が大きい
  • 細かく負けて大きく勝つ一攫千金モデル
  • 損小利大

マーチンゲール法もパーレー法も、全体の期待値はプラマイゼロ(100%)のゼロサム・ゲームです。どちらを選んでも最終的なリターンとリスクは同じです。

個人的見解(FXへの応用など)

一見すると、勝ちで逃げれる確率の高いマーチンゲール法が有利のように思われるので、投資初心者ほど盲目的にマーチンゲール法を選びやすい。勝率が高いため、「自分は勝っている」という錯覚に陥りやすいからです。

また、プロスペクト理論の観点からも、マーチンゲール法が選ばれやすいと思われます。

ですが、マーチンゲール法は負け続けた場合、知らず知らずの内にハイリスク・ローリターンの勝負を強いられる結果となるので、自分の資金が尽きる前に勝ちを拾えなければ、一発で破産の危険性も孕んでいる危険な手法といえます。(コツコツドカン

FX手法として「マーチンゲール法とパーレー法、どちらかを選べ」と言われても返答に困りますが、マーチンゲール法には上記のような致命的欠陥があるので、選ぶのであれば消去法でパーレー法を選ぶと思います。

実社会においても、保険の仕組みやオプション取引(金融派生商品)などでもパーレー法的な考え方が軸になっている。(リスク回避の思考)

管理人
FX歴 16年(2008年~)
年利 8~15%(破産確率を考慮)
投資スタイル
デイトレードが中心(原則持ち越しなし)
大切にしていること
  • 長く勝ち続けること。
  • 無理をしないこと。
  • 欲が出たときこそ危ない。
  • 元手あっての世界。